「打てなかった」巨人の25歳内野手、来季に向け危機感 初のオフは主軸選手2人から“冬期講習”を受け、打撃力向上を誓う

巨人の泉口友汰内野手(25)は、来季の成長を目指して、チームの中心選手である岡本和真内野手(28)と吉川尚輝内野手(29)から学ぶことを決意した。今オフには、来年1月に予定されている二人の自主トレに参加することにしている。昨オフ、岡本と吉川は都内で自主トレを行い、泉口もその機会にバットを振りながら参加を決めた。泉口は、「人間的にも尊敬している二人から、野球だけでなくその取り組み方や人間性も学びたかった」と初めてのオフに教えを請う理由を語り、心技体の全てで吸収する意欲を示した。
今シーズンは、堅実な守備を武器に66試合に出場し、打率2割1厘、1本塁打、9打点を記録した。シーズン中盤には遊撃の先発機会も増えたが、終盤はベンチスタートが続いた。泉口は1年目を終えて「危機感しかない」と強調し、来季に向けて打撃向上とフィジカル強化を最優先のテーマに掲げている。「打てなかったという事実が出ている。打撃向上のためには体力も強化しないといけない」とし、バットの振り込みとトレーニングを並行して行っている。
岡本和と吉川はともに一流の打撃を持ち、泉口にとってはその技術を間近で学ぶ貴重な機会となる。岡本の長打力や吉川の逆方向打ちなど、異なるタイプの技術をじっくり観察できることは、泉口にとって大きな財産となるだろう。泉口は、このチャンスを最大限に活かし、技術を磨くために積極的に質問し、引き出しを増やすことを目指している。
また、巨人の内野には有力な選手が揃っており、今秋のドラフトでは、内野手として石塚、浦田、荒巻の3人が指名された。この中で、激しい競争が繰り広げられることは間違いない。泉口はその中で生き残るために、「休んでいる暇はない」と覚悟を語り、精力的に練習に取り組む決意を固めた。充実したオフを過ごし、定位置確保に挑戦する。
来季の内野陣は、岡本和が一塁、吉川が二塁を守るのは確定的で、遊撃は門脇と泉口に加え、守備に定評のある浦田が競り合う形になる。三塁は坂本が軸となるが、クライマックスシリーズで活躍した中山や長打力が魅力の荒巻がレギュラー争いに加わる。
岡本和と吉川の1年目の自主トレでは、岡本は15年のオフに坂本と長野から指導を受け、吉川は17年のオフに坂本の自主トレでその技術や自己管理法を学んだ経験がある。