中国競泳選手へのドーピング疑惑に自国メダリストが反論「週2回の検査で潔白を証明」【パリ五輪】

2024年パリ五輪で、中国の競泳選手たちに対するドーピング疑惑が再燃しています。8月4日、競泳競技の全種目が終了し、男子200メートル個人メドレーで銅メダルを獲得した汪順選手が、過去のドーピングスキャンダルについて語り、不正行為を強く否定しました。

過去のスキャンダル
汪順選手は、前回の東京五輪で同種目の金メダリストとなりましたが、その約7か月前にトリメタジジンの陽性反応を示した23人の中国人スイマーの一人として名前が挙がりました。当時、選手たちが宿泊していたホテルからトリメタジジンの痕跡が見つかり、中国アンチ・ドーピング機構(CHINADA)は選手たちに制裁を課しませんでした。世界アンチ・ドーピング機構(WADA)もこの決定を支持しました。
パリ五輪での発言
パリ五輪でのメダル獲得後、汪順選手は海外記者からのドーピング疑惑に関する質問に対し、「中国の水泳選手はクリーンな競技しかしていない。それが私たちの目標だ」と全面的に否定しました。また、検査を受けた回数についても「平均して週に2回受けている」とし、「オリンピックの2週間前に11回もドーピング検査を受けた。これらの検査はすべて私の潔白を証明している」と述べました。
海外からの疑惑の声
一方、海外メディアでは中国の競泳選手に対する疑惑の声が絶えません。男子100メートル自由形で19歳の潘展楽選手が世界記録を0.40秒も更新する46秒40で圧勝した際、オーストラリアのブレット・ホーク氏は「人間では不可能だ」とSNSに投稿し、記録に対する疑念を表明しました。
また、女子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した張雨霏選手も、海外記者からの質問に対し「なぜマイケル・フェルプスやケイティ・レデッキーには疑問を持つ人はいないのか?」とコメントし、不快感を示しました。この発言は中国国内のメディアでも大きく取り上げられました。
中国競泳チームの実力
疑惑が絶えない中、中国の競泳チームは最終日の400メートルメドレーリレーで男子がアメリカを逆転して金メダル、女子が銀メダルを獲得しました。アジアの競泳大国として、その強さを改めてアピールしましたが、疑惑の目は今後も注がれ続けることでしょう。