井上尚弥の無双状態は続くのか?スーパーバンタム級で唯一対抗できる選手とは

井上尚弥の「無双」はどこまで続くのか。プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥(大橋、31)に対抗できるライバルは現れるのか。

井上は2024年9月に4団体王座の防衛戦を計画しており、しばらくスーパーバンタム級を主戦場とする見通しだ。彼は5月6日に元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ、29)を6回TKOで下し、その強さを改めて証明した。
1年間で2人のスーパーバンタム級王者を撃破し、「モンスター」として世界のボクシング界の「顔」となった井上。現状、スーパーバンタム級で井上を脅かす選手はいるのだろうか。J-CASTニュースは、多くの世界王者を育てたTMKジムの金平桂一郎会長(58)に話を聞いた。
井上は2023年7月にWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国、29)に挑戦し、8回TKOで2本のベルトを奪取。そして同年12月にWBA・IBF同級王者マーロン・タパレス(フィリピン、32)との4団体王座統一戦で10回KO勝利を収め、4団体統一に成功した。
1年間で2人の王者を倒し、5月の防衛戦で元2階級制覇王者を撃破。井上はその強さを見せつけ、スーパーバンタム級の頂点に君臨している。
では、今後の挑戦者として期待される選手を紹介しよう。まず一人目は元IBF世界スーパーバンタム級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド、37)。井上が予定する9月の対戦相手として浮上しているベテランで、2018年8月にIBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(セレス)に挑戦して判定勝ちした経験を持つ。戦績は26勝(20KO)4敗。
次に期待されるのが、WBO・IBF世界同級1位のサム・グッドマン(オーストラリア、25)と、元WBA・IBF同級王者で現WBA世界同級1位のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、29)。両者とも井上への指名挑戦権を保持している。
グッドマンは18戦全勝(8KO)で、7月にノンタイトル戦を行い、12月に井上挑戦の計画を立てている。一方のアフマダリエフは2023年12月に指名挑戦者決定戦を制し、井上への挑戦の機会を狙っている。
その他、WBC世界同級1位アラン・ダビ・ピカソ(メキシコ、23)、元世界3階級制覇王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン、35)らが候補として挙がる。
この状況について、金平会長は「井上選手と対戦して面白いと思えるのは、挑戦する権利があるアフマダリエフ選手だと思います」と述べ、その理由について「アフマダリエフはパワーとスピードを兼ね備えており、井上選手にとって一筋縄ではいかない相手です。試合の見どころも多く、ファンにとっても非常に興味深い対戦になるでしょう」と説明した。
井上尚弥の無双状態はどこまで続くのか。今後の展開に注目が集まる。