大坂なおみ、世界女王相手に惜敗も前向きな姿勢を貫く

2024年5月29日、パリ・ローランギャロスで開催された全仏オープン第4日、元世界ランキング1位の大坂なおみが、現世界1位で大会3連覇を狙うイガ・シフィオンテクに挑みました。大坂はマッチポイントを握りながらも、6-7、6-1、5-7で惜しくも逆転負けを喫しました。

試合は壮絶な展開となり、大坂は粘り強いプレーと信じられないショットを連発。最終セットでは5-3でリードし、マッチポイントを握りましたが、勝利を意識したのか、自身のサービスゲームを失い、そこから4ゲーム連取されて敗北しました。勝っていれば、日本女子が4大大会で世界1位に勝つ初の快挙となるはずでした。

試合後、大坂は「本当に楽しかった。前向きな要素がいっぱい見つかった」と笑顔で語り、惜敗にもかかわらず前向きな姿勢を見せました。センターコートでは両者への声援や怒号が入り交じり、豪雨の音で打球音がかき消される中、新旧女王の対決は壮絶なものとなりました。

大坂は緩急を巧みに使い、どんな球でも追いかけ、相手にチャンスの球が返っても諦めずに追い続けました。また、4大大会優勝時の神がかりなショットも復活し、ストレートや鋭角なクロスで赤土を切り裂きました。

試合後、大坂は涙を見せながらも「最悪じゃない。昨年の今頃は妊娠中だったことを思えば、よくやっているんじゃない」と語り、気持ちを切り替えました。「またトップ5に戻れる日がやってくる。そう信じている」と前向きな言葉を残し、赤土への今年の挑戦を終えました。自身のノートには「誇りに思うよ」と記し、次なる挑戦に向けての意気込みを示しました。

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