宮里美香が語る畑岡奈紗の失格処分「前例のないケース」

宮里美香が語る畑岡奈紗の失格処分「前例のないケース」

宮里美香の見解:「メディアからの指摘は初めて」
国内女子プロゴルフツアー「ニチレイレディス」(6月14~16日、千葉県・袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース)で、畑岡奈紗選手が「ショップライトLPGAクラシック」で受けた失格処分について、米ツアーで長年プレーしてきた宮里美香がコメントしました。
宮里美香は、「ニュースを見て驚きました。米女子ツアーに長くいましたが、あんなケースは初めてです」と述べました。畑岡奈紗は、第2ラウンド開始前に失格処分となり、第1ラウンドの最終ホールで、茂みに打ち込んだ球を3分25秒で見つけたため、25秒の超過が問題となりました。球の捜索に立ち会っていた米テレビ中継局のリポーターが、翌朝の映像検証でこの超過を指摘し、失格が告げられました。
宮里美香の冷静な分析
「結果的に25秒オーバーしていたので、それが覆ることはありません。私も記事を読んだだけで、その場にいたわけではないので、勝手な憶測であれこれ言う立場にはありません。ただ、現場では指摘がなく、翌日になってから映像確認が行われたため、判断が難しいところです。私が米ツアーにいた頃は、注目選手には常にカメラがついていて、視聴者から処置の間違いを指摘されることはありましたが、メディア関係者からの指摘は初めて聞きました。」
「悔しいけれど、注目されている証拠」
宮里美香は続けて、「テレビに映ることは、日本の選手がそれだけ注目されている証拠です。有名選手だからこそ起こることですが、それでも悔しいし残念です。奈紗ちゃんにとって、パリ五輪出場に向けて重要な試合でしたし、本人が一番つらいと思います。私たちがどうこう言える問題ではありません」と述べました。
一部では、米ツアーでのアジア選手への差別と捉える意見もありますが、宮里は「私が米ツアーにいた頃は、日本の選手に対して細かい部分で嫌な思いをしたことはありません」と語り、畑岡奈紗がどのように今回の件を受け止めるかが重要であるとしました。
今後の対策とエール
宮里美香は、自身の経験を踏まえ、「ボールを探す時間が長くなると、自分でも分かることがあります。キャディーと時計を確認するなど、しっかりと準備をすることが重要です」とアドバイスを送りました。
最後に、「もう過ぎたことです。五輪出場に向けて全力を尽くしてほしい」と、米ツアーの先輩として畑岡奈紗にエールを送りました。
宮里美香(みやざと・みか)のプロフィール
宮里美香は1989年10月10日生まれ、沖縄県出身。8歳からゴルフを始め、2008年にプロに転向。2009年から米ツアーに参戦し、2010年と2013年の国内メジャー「日本女子オープン」で優勝。2012年「セーフウェイクラシック」で米ツアー初優勝を果たし、日本人女子最年少記録を樹立しました。2017年に米ツアーの賞金シードを喪失し、2019年から日本ツアーを主戦場にしています。2021年8月にレーシングドライバーの中山友貴さんと結婚しました。