特集:「金メダル至上主義」の終焉、日本のオリンピック観が変わった瞬間

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パリ五輪特集連載「OGGIのオリンピックへの想い」第16回

スポーツ総合ニュースサイト「THE ANSWER」では、パリ五輪期間中、特別企画「シン・オリンピックの視点」を毎日お届けしています。これまでの五輪特集をさらに進化させ、オリンピックの見方を多角的に伝え、スポーツの本質的な魅力とその社会的価値を広く伝えることを目指しています。

今回は、40年以上にわたりスポーツジャーナリストとして活躍し、オリンピックの裏側を知り尽くした荻島弘一氏(通称「OGGI」)が、オリンピックの深遠な魅力を独自の視点から解き明かします。

「メダルの色だけでは語れない」――変わりつつある日本の意識

「銅メダルは金メダルと同じ、時には銀メダルより価値がある」という意見を聞いたことがあるかもしれません。古代には銀の価値が金を上回ることもあり、単なる言い伝えとは言い難い部分もあるでしょう。そして近年、その考え方が日本国内でも浸透しつつあります。

今大会においても、日本は14日間で金メダル13個、銀メダル7個、銅メダル13個を獲得。毎日のように「メダルラッシュ」の報道が続いています。世界選手権で数々の優勝経験を持つ選手たちが、五輪でもその実力を示していますが、やはり「オリンピックのメダル」は特別で、表彰台に上ること自体が大きな注目を集めるのです。

かつて、日本では「金メダル以外は敗北」と考えられていました。日本が初めて五輪メダルを獲得したのは1920年アントワープ大会のテニス男子シングルスで、熊谷一弥選手が銀メダルを手にした際、彼は敗北のショックで表彰式を欠席し、その悲嘆は長く語り継がれています。

ロンドン五輪がもたらした価値観の変化

2012年ロンドン五輪では、日本のメダルに対する意識が大きく変わりました。当時、日本選手団の目標は「金メダル15個」でしたが、柔道の不振もあって達成が危ぶまれました。そこで、日本選手団の上村春樹団長は「メダル総数」に焦点を当て、過去最多のメダル獲得ペースを強調する方針に切り替えました。この戦略が功を奏し、金メダルは7個にとどまったものの、総メダル数は38個に達し、歴史的な成果を上げたのです。

このように、日本のオリンピックに対する考え方は、金メダル至上主義から「メダルの色を問わず、その価値を称える」ものへと変わりつつあります。これからも、オリンピックの新たな視点を通じて、スポーツの持つ本質的な力を再発見し、未来に向けてその価値を広めていくことが期待されます。

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