錦織圭、ATPカムバック賞の候補に選出 – 負傷からの見事な復活劇
男子プロテニス協会(ATP)は25日、今シーズンのATPアワードの候補を発表し、負傷から見事に復帰した選手として、世界ランク107位の錦織圭がカムバック賞の候補者3名に名を連ねた。
元世界ランク4位の錦織圭(34歳)は、今シーズン、印象的な復活を遂げた。3月のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)でシーズン初出場を果たし、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)では2回戦進出を果たす。しかし、その後のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)やパリオリンピック(フランス/パリ、レッドクレー)では初戦で敗退。しかし、8月のナショナル・バンク・オープン(カナダ/モントリオール、ハード、ATP1000)をきっかけに徐々に調子を取り戻していく。
ナショナル・バンク・オープンでは、A・ミケルセン(アメリカ)やS・チチパス(ギリシャ)、N・ボルジェス(ポルトガル)らを破り、8強入りを果たす。その結果、世界ランクは576位から222位に大幅に上昇。その後、チャレンジャー大会で活躍し、コモ・チャレンジャー(イタリア/コモ、クレー、ATPチャレンジャー)やAONオープン・チャレンジャー(イタリア/ジェノバ、クレー、ATPチャレンジャー)で8強入りを果たした。
9月のアジアスイングでは、6年ぶりに木下グループ ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2024(日本/東京、ハード、ATP500)に出場。M・チリッチ(クロアチア)やJ・トンプソン(オーストラリア)を破り、ベスト8に進出。その後、10月のスロバキア・オープン 2024(スロバキア/ブラチスラバ、室内ハード、ATPチャレンジャー)で4強に進出。シーズン最終戦となったHPPオープン(フィンランド/ヘルシンキ、室内ハード、ATPチャレンジャー)では、1年5ヵ月ぶりに公式戦タイトルを獲得し、シーズンを締めくくった。
一時は世界ランク581位にまで低迷していた錦織だが、最終的には107位まで回復。この活躍を受け、ATPカムバック賞の候補に選出された。
他の候補にはM・ベレッティーニ(イタリア)やチリッチ(クロアチア)も名を連ねている。