大の里、史上最速優勝に王手 – 夏場所14日目

大相撲夏場所の14日目が5月25日、東京の両国国技館で行われました。大の里が湘南乃海を押し出しで破り、史上最速の幕内優勝に王手をかけました。

大の里は立ち合いから素早く右を差し、左から絞って強烈におっつけました。湘南乃海を俵際に追い込むと、最後は力強く胸を突いて勝負を決めました。試合後の大の里は「よかったっすね」と控えめに語りましたが、その圧倒的な力は観客を魅了しました。

九重審判長（元大関・千代大海）は、「大の里の相撲はレベルが違う。圧勝だった」と賞賛しました。元大関の経験からも、「一息で攻めて勝つことができた」とし、千秋楽に向けて体力を温存できたことを指摘しました。

一方で、3敗で並んでいた琴桜は、阿炎に押し出されて完敗。重圧からか、試合後の支度部屋ではほとんど言葉を発しませんでした。

優勝争いは混迷を極めていますが、大の里の迷いのない攻めは際立っています。千秋楽では、優勝経験者の阿炎と対戦しますが、九重審判長は「大の里の調子が良すぎて、優勝決定戦は想像しにくい」と述べました。

大の里は「最後の一番を取り切るだけ」と語り、優勝への意気込みを示しています。彼の前には歴史的な快挙が待っています。【岩壁峻】

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