宇良の取組で発生した“異例”の事態—ファンのマナーに問われる姿勢とは

＜大相撲九月場所＞14日目の両国国技館では、宇良の取組前に発生した一幕が話題となった。熱戦が続く中、立ち合い直前に大きな声で四股名を叫んだファンの行為が、宇良と熱海富士の立ち合いを仕切り直す事態を招き、会場に騒然とした空気が流れた。

ファンの掛け声が試合に影響？

宇良は、この取り組みで10勝目を目指していた。勝利すれば17場所ぶりの二桁勝利という大事な一番だったが、両者が立ち合う直前、突然「うらーーー！」という大声が響き渡った。この声に反応した宇良が立ち合いを止め、仕切り直しが行われることとなった。宇良は熱海富士に謝罪の意を示し、さらに審判長にも頭を下げる姿が見られた。

過去にも問題行為が発生

十三日目にも、観客の不適切な掛け声が批判を呼んでいる。三段目の一番で、行司の掛け声に合わせて「はっけよい！」と叫ぶ声が聞こえ、周囲の観客から失笑が漏れる場面があった。このような行為は、力士の真剣勝負に水を差す行動として問題視されている。

ファンのマナーと相撲観戦のあり方

力士たちの試合を楽しむためには、ファンとしての節度を守ることが重要だ。ゴルフの試合で選手がプレー中に静粛を求められるのと同様に、相撲でも立ち合い直前の静寂を楽しむことが観戦の一部である。試合中の掛け声や応援は適切なタイミングで行われるべきであり、力士の集中を妨げるような行為は避けるべきだ。

取り組み後の展開

結局、仕切り直しが行われた取り組みでは、熱海富士が宇良を押し出し勝利を収めた。宇良は、千秋楽で若元春との対戦を控えているが、ファンの声が試合にどれほど影響を与えたかは推測の域を出ない。それでも、ファンの振る舞いが試合の雰囲気を大きく変える可能性があることは明らかだ。

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