尊富士、10時間睡眠で快調3連勝

右足首のケガを乗り越え、再び幕内に戻った尊富士（25歳・伊勢ケ浜部屋）は、押し出しで竜電を下し、2敗を守った。スーパースター級の深い眠りで心身ともにリフレッシュした結果、今場所初の3連勝を達成した。竜電の変化に対して鋭く反応し、瞬時に押し出して見せた。春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした25歳の若き力士は、再入幕後の土俵で勢いを増している。

「集中して、（変化に）うまく対応できたことで、勝ちに結びつけられたのは自信になる。とにかくケガをせず、15日間しっかり相撲を取って、良い成績で終わらせたい」と語る尊富士。

新入幕優勝の経験を持っていても、3場所ぶりの幕内土俵は圧力が違う。相手の強さ、ファンの注目、そして精神的・肉体的な疲労が気になるが、対策はシンプルだ。

「寝なきゃ始まらない」と言い、昼寝も含めて1日最低10時間の睡眠を確保している。ドジャースの大谷選手が毎日10時間以上寝るスタイルと同じように、尊富士も規則正しい生活を重視している。

兄弟子の横綱照ノ富士も、「寝ろ！」とアドバイスをくれるという。実際、照ノ富士も十分な睡眠を取っている姿を見ている尊富士は、地方宿舎でも寝具が変わっても問題ないと言う。ただし、空気の匂いが気になるため、就寝時にはお気に入りのアロマを焚き、リラックスして眠りの質を高めている。

春場所での右足首靱帯損傷による全休からも立ち直り、「過去のことよりこれからが大事」と、今はケガの影響を気にしていない。十分な睡眠で体調を整え、オンとオフをうまく切り替えながら、星の差1つでトップを追う尊富士から、後半戦の展開がますます楽しみだ。

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